企業主導型保育園 保育士一斉退社で休園

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企業主導型保育園 保育士一斉退社で休園

保育園

2018/11/13 企業主導型保育園 保育士一斉退社で休園

先日、テレビ報道番組の電話取材を受けました。

 

世田谷の「企業主導型保育園」の保育士さんが5人が一斉に辞めて、休園しているニュースについてでした。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201811/CK2018110702000159.html?fbclid=IwAR1i3OcJXAhQlvsnwY2otZ4vVnxBTwq_y9j7ok6CMxc2NnWO9RhmzFHCXHs

 

私は、この大きな原因は、内閣府の助成金の支払いが遅いためだ、と答えました。

「この事業者さんが特別悪い」とは、一概に言えない、と。

 

この企業主導型保育事業助成金制度は、既存の保育園も新規の保育園も、

毎年4月の年度始めに助成金受給のための申請を出さなければならず、

その審査結果が出るのが、7,8月ごろ。どの保育園も、4月から8月まで助成金がまったくおりていないのです。

一方で、園児ひとりにかかる1か月の保育運営経費は、およそ18万円(0-2歳、東京都の場合)と試算されます。

園児が15人いた場合は月270万円の経費がかかっているにもかかわらず、4か月間も助成金が受け取れていないのです(計1000万円)。

 

また、家賃や職員の給与に反映しなければいけない加算額は、さらに2か月後の申請(10月ころ)となっているので、

さらに事業者側で負担しておかなければいけないのです。(およそ計400万円)11月現在で、まだ支給予定が決まっていない。

 

さらに、これらの支給のスケジュール感が初めから想定されていたことではなく、

毎年違うのです。事業者さんは予定が立てられず、銀行の融資も借りずらいと聞いています。

 

この助成金を取りまとめている児童育成協会という内閣府からの委託機関は、

「この保育園が、保育士さんとの信頼関係ができていかなかった」とコメントしているようです。

原因の当事者がこのような態度とは驚きです。事業者さんが不憫になります。

 

取材の記者さんも「始めは、保育事業者が悪いのかと思って取材を始めたのですが、

いろいろ話を聞いていくと、そうではないのでは、、と思っています」と言っていました。

 

既存の企業主導型保育園は、本体の事業から資金を持ち出したり、融資を受けたたりしながら、

園児さんと保護者さんのために踏ん張っています。

企業主導型保育園のイメージが悪くならないような、正確な取材と報道の表現を、とお願いしました。

 

 

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